Sunday, August 7, 2011

被災地の松、「送り火」使用断念…専門家は批判


被災地の松、「送り火」使用断念…専門家は批判
Aug 7th 2011, 11:47
東日本大震災の津波で倒れた岩手県陸前高田市の景勝地「高田松原」の松で作った(まき)を、「京都五山送り火」(16日)で燃やす計画について、大文字保存会(京都市)は断念することを決めた。
保存会と京都市が行った薪の検査では放射性セシウムは検出されなかったが、放射能汚染を懸念する意見が相次いだためだという。
送り火は、故人の名前などを書いた護摩木を燃やす、お盆の伝統行事。今年は、被災者らが薪に犠牲者の名前や復興への願いを書き込み、五山のひとつ「大文字」に奉納する計画だった。薪は計画の倍の約400本が集まったが、放射能汚染を不安視する声がインターネット掲示板や京都市などに寄せられ、保存会内でも「見送るべきだ」との意見があったという。
保存会の松原公太郎理事長は6日、陸前高田市を訪れ、経緯を説明。薪に記された願いは写真に記録し、京都で護摩木に書き写して送り火に使うことにした。薪は8日夜、陸前高田市で「迎え火」としてたき、法要する。松原理事長は「申し訳ない。被災地の思いにできる限り応えたい」と話している。
放射線影響に詳しい松原純子・元原子力安全委員会委員長代理の話「原発から遠く離れた岩手県陸前高田市で、幹の内部にまで放射性物質が蓄積することはなく、誇大な不安だ。根拠のない不安をもとに計画を中止することは、むしろ不安をいたずらにあおることになる」
(2011年8月7日20時47分  読売新聞)

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