Tuesday, July 19, 2011

大相撲:魁皇引退「攻める気持ちが足りなくなった」


大相撲:魁皇引退 「攻める気持ちが足りなくなった」
Jul 19th 2011, 11:43
現役引退を決めた大関・魁皇=名古屋市緑区の友綱部屋で2011年7月19日午後7時1分、兵藤公治撮影
現役引退を決めた大関・魁皇=名古屋市緑区の友綱部屋で2011年7月19日午後7時1分、兵藤公治撮影
「攻める気持ちが足りなくなった」。この言葉が、すべてを物語っていた。
琴欧洲の左差しを嫌い、左に回り込むと体が離れた。そこから足が出ない。琴欧洲の突き放しをいなそうと左に、左にと逃げたが、一度も前に出られずに土俵を飛び出した。取組直後、「全然思ったような相撲にならなかった」と話した魁皇だが、この時点で引退を決意していたのだろう。その表情はさっぱりしていた。
魁聖を相手に場所中としては異例の関取との三番稽古(げいこ)をし、取組後は奈良県の整骨院に毎日通うなど、あらゆる手を尽くした。「体調が悪いけど、場所が始まってからも、やれることはしっかりやった」。無念さは、もう残っていなかった。
最後の相撲を土俵下で見た三保ケ関審判長(元大関・増位山)は「頑張れるだけ頑張ってほしい」と話し、ある元大関の親方も「横綱、大関でなく、『魁皇』という番付があるみたい。ずっといてほしい」と惜しんだ。しかし、師匠の友綱親方(元関脇・魁輝)は「周りが温かい目で見てくれて、ここまでさせてもらった」と、潮時を感じていた。
「記録はすべてが終わってから考える」と言ってきた魁皇は20日に引退届を提出する。自身のたどった道を振り返る時が来た。【鈴木英世】

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