菅首相は31日、経済産業省原子力安全・保安院が中部電力に「やらせ質問」を要請していた問題について、「私が厚相の時に体験した薬害エイズの構造とそっくりだ。事実なら、(原子力発電所の)安全性を国民の立場でチェックしなければいけない保安院が、(原発を)推進する側の手伝いを(して、立場を)超えている」と述べ、厳しく批判した。長野県茅野市での民間主催のエネルギー関連会議のあいさつで語った。
首相は薬害エイズをめぐり、旧厚生省から製薬会社への天下りなどについて「メーカーの利益を尊重する薬務行政」が原因になったと説明した上で、やらせ質問についても「根本的な問題だ」と強調。発送電分離や電力会社の地域独占などを例に「しがらみのない立場で抜本的にエネルギー、原子力行政について改革が必要だ」と話した。
(2011年7月31日20時07分 読売新聞)
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